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2006.03.19 TAA/blog

川合健二邸

 念願だった川合健二邸を訪れる事ができた。まるでドラム缶のような外観をしていて知らなければこれが”住宅”だとは気付かないだろう。今年で築40年になる。家のまわりにはすでに錆び付いて動かなくなったワーゲンやポルシェが放置されていてかなり自然に近くなっている。家自体も鉄で出来ていて、ところどころ傷みがある。鉄という素材で、自然と対峙しつつも同化しつつあって。不思議な不思議な建築だ。

 ここにお住まいの川合花子さんにお話を伺う事ができた。ぶしつけにも、40年住んで来られてどうですか、などと聞いてしまった。条件は過酷だ。鉄で出来ているから暑さ寒さはダイレクトに家の中に伝わる。それでも慣れるというか住んでいけると答えられた。人間の精神的強さを求める時代に出来た家だ。住み手も家も共に成長し続けて来たに違いない。それを証拠に花子さんはおそらく80を超える年齢にも関わらず手すりのない階段を平気に昇り降りし、会話は終始立ったままでこなし、自動車を普通に乗りこなす。

 花子さんから、自然と環境について学ぶ事が重要だという教えをいただいた。人間は、少し傲慢になりすぎているのかもしれない。その存在自体、大いなる自然のほんの一部でしかないという事を今、自覚する必要があるのではないだろうか。畏敬の念という言葉を久々に思い出した。

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